熊本県倫理法人会

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8月23

【覚悟の無い決心は先代社長のために】熊本市南 経営者モーニングセミナー

講話者:株式会社南星 代表取締役 宮部康弘 氏

テーマ:「廃業寸前の会社を打ち出の小槌に変える。オーナー社長最強引退術。

2022年8月23日(火)、第473回 経営者モーニングセミナーが開催されました。

 

本日は当会和田幹事のご同僚でもいらっしゃる、宮部様にご講話いただきました。宮部様は講話のテーマでもある「廃業寸前の会社を打ち出の小槌に変える。オーナー社長最強引退術。」というタイトルで本も出版されてらっしゃいます。

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保険の営業で関係を持った会社から突然の事業継承。苦労もありながら、課題を解決していったお話でした。

 

覚悟が無くとも10分間で決めた事業承継

2011年に保険の営業で先代社長と出会った。決断力のある社長だった。2012年に先代社長に膵臓ガンが見つかった。ガンの種類としては、生存率が低い。恐らく余命宣告をされて、そう長くはなかったんだと思う。先代社長は事業承継を急がれ、私も事業承継のお手伝いをした。先代社長の娘に継がせるつもりで、グループ企業の再編や縮小等々の対策を行った。しかし、娘から事業承継できないと返答があり、それから社員さんや銀行OB、会計士さんや弁護士さんなどに当たったが、誰も首を縦に振らない。忘れもしない、12月26日の19時3分。先代社長から私にメールが1通。件名は「お願い」。内容は「今治療を頑張っているけれども無理みたいです。後は宮部さんに託します。」とのことだった。自分としては薄々感じてはいた。先代社長が返信が遅いことが嫌いだったことと、何より先代社長に想いを残して欲しくなかった、迷い無く返事した方が先代社長が安心されるのではないか、という考えで、覚悟は全然できていなかったけれど、メール受信から10分で「お任せください」と返信した。

 

信頼関係をつくるためにまずは「愛されよう」

後継者になったが、もちろんそう甘くはない。最初は社員から拒絶された。当たり前と言えば当たり前。周りは勤続20~30年のベテラン幹部。完全アウェイ状態。社員から拒絶されると居場所がない。当然、情報も集まらないので、やるべきことが見つからない。そんな時あるセミナーで聞いた言葉を思い出した。「愛され尊敬される。両方がだめならまず尊敬される」。といっても、社歴や専門知識がない私が尊敬されることは無理だと思い、まず愛されることから始めた。具体的には、会社に早く出社して、掃除をして、皆の机を拭いて、コーヒーを点てて出社した人に賄う。新しい社長が何か始めたぞ、と周りはザワザワ。しかし、続けて行くと一人の事務員が「寂しそうだから」という理由で手伝ってくれるようになった。最後は皆で掃除することが習慣となり、今ではコミュニケーションの問題も解決した。

 

第4の事業承継

借入れをしようとした時に会社所有の土地を担保にしようとしたが、権利関係であまり評価されなかった。私の信用で貸して下さいと頼んだら、この前まで保険屋さんでしたよね?と言われた。銀行は経営者を見るんだなと実感した。事業承継をしてから5年が経ちますが、今では増益。仕事ができない社長の方が良いのではないかとも思う。私のこれからやりたいことは、100年企業の土台作り。1つは風通しの良い社風。1つは自分で考える社員を育てたい。1つは、ものづくりからひとづくりへ。そのために事業承継サービスを開始した。今回私が行った事業承継は、第4の事業承継と呼ばれる方法。オーナー株主には、財産権(配当や金庫株、清算分配金等、議決権はない)を、私は経営権を。おかげで経営のハンドリングはしやすい。

 

会長挨拶は申し訳ありません。少し設営でバタついてまして、話が聞けませんでした。ご了承ください(やっぱり会長は左から撮影した方が映えると思います)。

 

本日は39名のご参加をいただきました。ご来場、誠にありがとうございます。また、Zoomでは8名のご参加でした。

 

以上、熊本市南倫理法人会 広報委員 宮村陶太(有限会社CAM建築設計事務所)がお送りいたしました。

また来週、サイナラ~。