熊本県倫理法人会

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2月22

【倫理経営は間違いない】熊本市南 経営者モーニングセミナー

講話者:熊本県倫理法人会 県西副地区長 大橋武司 法人レクチャラー

テーマ:「激動激変のこの時世、身につけておきたい倫理経営」

2022年2月22日(火)、第449回 経営者モーニングセミナーが開催されました。今回は急遽ZOOMでの開催となりました。

 

責め心満載の経営者だった

警備会社の経営者をしています。今日は、変革が早いこの激動の時代に、改めて倫理経営を実践したことで、経営が良くなることを皆様にお伝えしたい。平成21年に創業、元はグループ会社の警備部門だったが、民主党政権時代の公共工事縮小にあおりを受け、オーナーが撤退するとのことで、経営者の準備も何もしていない自分が引き継いだ。倫理法人会に出会った時は、今思えば人間性ができていなかったと思うし、なんで従業員は言うことを聞かないのかと責め心満載だった。家に帰るのも3日に1回ぐらい忙しかった。そんな状況で倫理法人会の幹事のお役を受けた。

 

従業員との意思疎通が取れてきた実践

お役を受けて、人の話を聞きに行ったりしていたが、内心こんなことをやっている暇はないと思っているので、話が心に入ってこない。なんのために倫理をやっているのだろうと考えていた。モーニングセミナーで「傾聴」を教えてもらい、妻から「人の話を途中で遮るな」と言われたことを思い出し、人の話に心を傾けて聞かない経営者に人が集まらないのは当然と気がついた。傾聴の実践で、従業員との意思疎通がとれてきた。

 

心を込めて話せるようになった

モーニングセミナーに参加し続けて気づいたことは、どんなに忙しくてもその場に心を置いて諸行事に参加することの大切さ。倫理法人会のお役は、「お世話役に徹する」、「感謝の心で後始末に徹する」、「次回のモーニングセミナーに〇名動員する」など、活動を通して力が身につくことが多い。現在、倫理経営を実践したおかげで従業員数は50名。社長がやるべき仕事の一つに、自分の言葉にどれだけ従業員が共感して動いてもらえるようになるかが大事。自分は、このお役を喜んで行うことで、従業員の前でもお客様の前でも心を込めて話すことができるようになった。だから、倫理法人会活動の中で、お役を受けている方は力を注いで活動して欲しいと思うし、ちゃんと力になることを伝えたい。

 

資金繰りが良くなった倫理経営の実践

「得るは捨つるにあり」の実践のお話。独立後、融資を受けようと銀行に行ったが、独立前の会社名と同じということもあり、いくら別登記でも残債を完済しないと融資ができないと断られた。口座には10万円、来月には従業員の給料を含めて400万円の支払いがある。しかし、もういいやとまではいかないかが、それに近い気持ちで今来ている請求書の分を払えるだけ払った。当然、お金は無くなる。しかし、さすがにヤバいのでお客様にできれば早くお支払いして欲しいとお願いしたら、わかったと応じてくれた。今まではプライドが邪魔してそんなことは言えなかった。我がままを人る捨てることができた。それから、当社のお客様は1ヵ月以内に支払いができるお客様のみ。自分は請求書が来たら1週間以内に支払うことを実践している。そうすることで不思議と資金繰りが良くなり、実践を始めて8年、1度も資金繰りが悪くなったことはない。

 

離職率が減り、対応力が増えた倫理経営の実践

「破約失福」先約優先の実践。倫理法人会の諸先輩方は孫との約束の日に仕事が入ろうが、先に約束をした方を優先している。これは体験談だが、約束を破って行った取引はうまくいかない。先約を守ったことでつながらなかったご縁は、つながらなかった方が良かったご縁だと思う。昔はお得意様から急に警備員を5名追加してくれと頼まれたら、他の現場を間引いてでも対応していた。当然、休みが無くなったりと、その分のしわ寄せは従業員にいく。先約優先の話を聞いてからは、「すいません、先約があって今回の依頼は受けれません」と言った。すると、「じゃあ1ヵ月2ヵ月先の予定を教えるので」ということになり、仕事が埋まった。実践により、仕事の予定が立ち、従業員の休みを最優先にして、受けられるものは受ける、受けられないものは受けられないをハッキリさせることができ、離職率が減り、より経験を積んだ従業員が増え、結果対応力も上がったことで会社が成長していった。先約優先はとても大事。

 

倫理の苦難観が開いたチャンス

苦難福門の実践の話。以前はクレームがあったら、まず従業員を呼んで状況を聞いたりしながら若干後回しにしていた。大事なのはサッと行って事情を聞いて謝るのが大事。今では、まずはお詫びして話を聞き、次の日までに再発防止策を書面で作成し、お客様に提出している。すると、そこまでしなくてもいいのにと言われ、逆に信頼されるようになる。クレームはチャンス。いやなことほど前向きに捉えると、苦難が幸福になるキッカケとなる。また、警備業は若くて優秀な人材がなかなか集まらない業種。しかし、コロナ禍で仕事ができない人が多い。こういう時こそと思い、熊本県で一番高い給料で求人を出した。すると、今まで来なかった従業員さんたちが来てくれた。栞のおかげで色んな手が打てるようになった。何か苦難が起きたらチャンスだと感じられるようになった。

 

東京オリンピックに関われたこと

日本の警備業は1964年に開催された東京オリンピックから発展したこともあり、当社も参加したいという気持ちがあった。しかし、このコロナ禍の中、従業員からは「なんでこんな時に」という声があった。しかし、私は「こういう時だからこそ、この会社で働くやりがいや会社の未来を感じてもらえるキッカケになるのではないか」と考え、車をフェリーで持ち込み、各種対策グッズを揃え、ホテルと会場だけを行き来してもらうようにして、日産スタジアムの警備として参加することができた。従業員からは、「会場の雰囲気を感じられた」、「コロナでなかなか会えなかった息子と孫に会うことができた」、「オリンピックに携われたことを家族に言った」など喜びの声ばかり。また、熊本ではアルソックさんと当社だけが参加し、感謝状もいただいた。

 

時代が倫理に追いついてきた

公共工事は社会保障が無いと仕事ができない。労働局からの立ち入り検査も、しっかりと残業代等のお支払いをしていたので、まったくお咎めなし。若い子たちは会社に求めるものとして、社内の雰囲気が良い、自分が成長できる、理念に共感できるなど、経営者の資質で左右されるものに反応している。もっと倫理経営を実践して、皆さまと共有できればと思う。

 

 

 

会長挨拶、見積りがたまっていたが、心を込めて作成し提出した。心が通じたら成約になるとのこと。

 

 

会員スピーチは、小田原幹事。身近で起きた事件で改めて倫理が大切だと感じた。坂本幹事から「そこから何か学べ」と言われ、ハッとした。倫理を学んでいない人に話すとゴシップになるが、倫理を学んでいる人に話すとこんなリアクションになるのだと感動した。前回の基礎講座でも、一個違えると自分もそうなると教えてくれた。旅行業でコロナは死活問題だが、時間ができたおかげで、コロナ前より良くなったことも多い。何かあった時に頼れる倫理があるということはとても幸せだと思うとのこと。

 

本日は29社、31名の方にご出席いただきました。誠にありがとうございます。

 

以上、熊本市南倫理法人会 広報委員 宮村陶太(有限会社CAM建築設計事務所)がお送りいたしました。

また来週、サイナラ~。