熊本県倫理法人会

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12月10

【水俣芦北】井上泰秋・法人レクチャラーが講話「この道ひとすじ、山あり谷あり」

熊本県 水俣芦北倫理法人会 モーニングセミナー

12月8日、荒尾市倫理法人会 井上泰秋・法人レクチャラー(小代焼 ふもと窯代表)が、「この道ひとすじ 山あり谷あり」をテーマに講話を行いました。以下は、講話の抜粋です。

【カメさんの気持ちで生きる】

「もしもし、カメよ、カメさんよ~~どうしてそんなにのろいのか」。ウサギは、早いのが自慢です。カメは遅い。カメさんはなぜ一番に目的地に着いたでしょうか。カメさんは、ちゃんと目的を定め、自分の力で一歩一歩進んでいました。ウサギはカメさんだけを見ていた。ウサギは、カメが遅いのを見て居眠りしたり、ほかの色々なことをしていたため、カメさんに負けました。

中学校の担任の先生のアドバイスで、陶工の世界に入りましたが、私はカメさんの気持ちでこの道を行こうと決めていました。

昭和32年、工業試験場「窯業部」で2年間の修業を終えてから、いい作家について修業していい作品を作ろうと京都に行きました。しかし、環境が悪く半年も持たないうちに体を悪くしました。泣く泣く帰郷しました。34年、小代焼 健軍窯に就職して勉強しました。徒弟制度の世界であり、休みは少なく、給料はお小遣い程度でした。資金はたまりませんでしたが、常に独立したいと考えていました。

自分の作品を作りたいから、月謝を払って勉強させてもらっている、と考えました。夜遅くまでろくろの稽古をして、ツボを作っては壊して勉強しました。希望をもって、山を目指して真剣に取り組みました。

8年目の昭和40年、肥後焼窯元として独立しました。父と母が資金を援助してくれて合計36万円の資金で独立することができました。色々な人から知恵を借りたり、助けていただきました。

【自分の技術を磨くことが一番】

焼き物の世界は、普通とちょっと違います。自分の技術を磨くことが一番大事です。お金があっても人の力があってもできません。他人に内緒で窓を暗くして、ろくろの勉強をしました。早く独立することにつながりました。

43年には、小代焼400年の伝統あるものを目指して本格的な作品を作るため、荒尾市の広い所に移転しました。資金もなく、販売するところも少なかったが、売ってくれる人が出てきたり、仕事がうまくいくようになってきました。

平成6年に荒尾市倫理法人会に入会しました。10年近くゆうれい会員でした。ライオンズクラブで楽しく活動していたので、朝早く起きれる状態ではありませんでした。たまたま朝早く目覚めて、1回くらいという気持ちでモーニングセミナーに参加しました。朝早くから、とても元気があり、次の週も行きました。早く着いたら、役員さんたちが箒と塵取りを持って、暗い中で掃除をしていました。それを見て変わりました。その後、ライオンズクラブや他の会は行かなくなりました。

【個性を伸ばして、世の為人の為に】

万人幸福の栞に「個性を伸ばす」とありますが、私の個性は焼き物しかない。これを通して世の為人の為になる。倫理に入ってやっと気が付いた。平成12年に天皇皇后両陛下から大皿のご注文をいただきました。また27年には、秋篠宮殿下、妃殿下が荒尾市のふもと窯に来られるということがありました。不思議なことがありました。これは倫理のおかげと思っています。

倫理法人会の仲間は素晴らしい人が多いです。おかげさまと思っています。己をもっと大事にして世のため人の為していかないとうまくいかないと思います。倫理の仲間を私の宝物と思っています。ご清聴ありがとうございました。

この講話文は、講話者のご承諾をいただいて掲載しています。