熊本県倫理法人会

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2月07

【水俣芦北】島添明美・県キャリア副委員長がMS講話

テーマ:「すべて捨てる」

令和824日(水)の経営者モーニングセミナー(MS)では、熊本県倫理法人会の島添明美・キャリア委員会副委員長(㈱荒尾介護システム代表取締役)が、「すべて捨てる」をテーマに講話を行いました。介護事業を開業して従業員が70人になった頃、倫友のアドバイスによってピンチを乗り越えたという体験発表に、とても感動しました。以下は講話の抜粋です。

・私は、小さいころから看護師を目指していた。母が心臓病を患っていて、ひんぱんに発作を起こしていたので私はタクシーで病院に連れて行っていた。この母を助けたいと思って看護師になった。私は未熟児で生まれたが、母親も大変な状況で命がけで産んでくれた。おかげさまで後遺症もなく、ラッキーだった。

・大手の病院にケアマネージャーとして勤めていたとき、利用者さんに対する考え方が違っており、葛藤を覚えていた。利用者さんと一緒に考えていきたいと思った。平成16年に志を同じくする人と3人で「荒尾介護システム」を開業した。

・長続きするか心配したが、いろいろな方の紹介があって、少しずつ安定していった。その後ヘルパー事業やデイサービス事業へ拡げた。平成24年、1億2千万円を借り入れして土地を購入し事業を拡大させた。

・当時すでに子供が3人いて、家を購入してローンを支払っていた。「万が一事業に失敗したらすべてなくなるので、その時は私を切り離してください」と夫に告げたら、夫が「何を言うか、転がるときは一緒だ!」と言った。そのような夫に支えられて、今がある。

・そうした中で、利用者さんの家族から倫理法人会を紹介された。MSに参加して倫理法人会の歌「夢かぎりなく」を歌った時、「父母(ちちはは)に 涙ささげて」というフレーズがあり涙がこぼれた。また、雰囲気が明るくてとても元気がよかったので、この会はいい会だと思って入会した。

・平成29年、新規事業として「訪問看護ステーション」を始めようとした。求人を出してもなかなか人が集まらなかったが、やっと男性スタッフ・Sさんの応募があった。いろいろ資格をもっていたので管理者として雇うことになり、5日間の管理者研修に参加してもらった。4日目に研修所から電話があり、「Sさんはいびきをかいて寝ていたので、注意したら怒って帰って行った」と言われた。びっくりして問い詰めたら、「精神疾患があり、病気がある」ことを告白した。

・熊本県庁から事業所番号をいただく前日になって、管理者を私に変更する届け出をしようとしたら、2日後に荒尾市役所と県庁から7人の職員が会社に調査に来られた。抜き打ちの実地指導だった。運営基準ができているか、全部門の事業を調べられ、マンツーマンで監査が行われた。何も悪いことをしていないのに、罪悪人に見られた。精神的に疲弊してきて、会社はどんよりしてきた。

・死にたいと思ったときに涙があふれてきた。と同時に頭が叩かれた気がした。八代の倫友Aさんの顔が思い出されたので、その時の現状を電話で話して「これ以上、仕事はできない」と言った。すると「何をバカなことを言っているの、従業員はだれが責任をもってみるの!倫理指導は受けたのか」と言って、100キロメートルの距離を飛ばして私のところに来てくれた。

Aさんは、その後知人を呼んで県の実地指導の受け方をレクチャーする機会を作ってくれた。それによって会社のスタッフが生き生きしてくれた。積極的に監査を受けるようにしたら、県や市役所の方の態度が変わってきた。監査は、とくに大きな指導はなく終了した。

・そして倫理指導を受ける機会があったら「本を忘れるな。恩のあった人に感謝しているか」と問われた。私は3人で事業を始めたが、そのうち退職した一人の人を訪ねて会ってもらった。何故辞めたか聞いたら、「その時の私の態度が傲慢だった」と告げられ、「ごめんなさい」と謝り、深く反省した。

・事業が儲かると、経営者は鼻が高くなって傲慢になりやすい。今では私は深く反省している。スタッフがいてこそ、事業ができる。一人では何もできない。毎朝、こちらから声をかけて挨拶し、感謝の気持ちを伝えるようにしている。父や母にも「ありがとう」と言いながら、仕事を生きがいとしてこれからも働いていきたい。ご清聴ありがとうございました。