熊本県倫理法人会

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11月07

【水俣芦北】谷信一郎・法人レクチャラーがMS講話

テーマ:「本を忘れず」

令和7115日(水)の経営者モーニングセミナー(MS)では、長崎県大村倫理法人会の谷信一郎・法人レクチャラー(㈱恵比寿組代表取締役)が「本を忘れず」をテーマに講話を行いました。社員や妻に対して不満の心満載だったのに、倫理を学ぶ中で感謝と思いやりの人に変わられた変貌ぶりにびっくりしました。以下は講話の抜粋です。

・以前は、ワンマンで社員や妻の話を聞かない人間でしたが、少しずつ変わってきたという話をします。先輩から誘われて9年前に倫理法人会に入会。当時はちょうど社員や妻との関係でいつもイライラしていた。経営者という以前に人としての在り方が出来ていないと、いろいろ話しても伝わらないことがわかってきた。経営の在り方は、人としての上にしか成り立たないと気付いた。「人を変える前に、まず自分が変わらなければならない」ということを学んだ。

1970年、大阪市守口市生まれ、54歳。5歳の時に両親が離婚したため、母の実家である大村市に転居した。水道工事業をしている叔父の会社で働きながら定時制工業高校の建築科を卒業したあと、2001年4月、恵比寿組を創業。フリーの配管工として活動していたが、中小企業家同友会に入会し経営の勉強をして2014年法人化した。

・社会保険や厚生年金にも入り“やるぞと思って会社をスタートした。仕事が増えて忙しくなったら、定刻になってすぐに帰る社員を見て「なんで?」と思うようになった。妻に対しても、帰宅したときに食事が出来ていなかったら、すぐに出かけて外食をしていた。社員や妻に対して不満が募り、責めていた。妻は、「私も一生懸命働いている」と反論したが、子供5人の子育てを一生懸命頑張っている妻に対して、当時の私は気づいていなかった。

・そうした中で倫理法人会からお誘いがあった。大村倫理法人会を立ち上げる時であり入会し、すぐに幹事を拝命した。2年後に富士山の麓にある研修所で開催された2泊3日の経営者セミナーに参加した。会場はものすごくきれいな建物で、清掃が行き届いていて圧倒された。

・いろいろな講座があったが、その中で研修所の裏山にある広場で静坐をして瞑想するひとときがあった。そのとき社員や妻のことがいろいろ思い浮かんできた。社員に対する暴言やパワハラが浮かび、そのときの社員さんの心理に思いをはせてみた。また、妻が「私も一生懸命がんばっている!」と言った言葉が浮かんできて涙が止まらなくなった。

・2日間の富士研修で、自分がブラッシングされてきれいになったのを感じた。最期に大切な人に手紙を書く講座があり、私は妻に書いた。妻への謝罪や感謝のことばを書いているときも涙が止まらなかった。大村に帰り、数日してその手紙が届いた。妻の反応は「どうせ研修で書かされたのではないの?」と言われたが、少し嬉しそうな顔をしていた。

・私は富士研に行ってからスイッチが入り、ガラリと変わった。自分が正しいと思って押し付けていたのは自分のわがままだった。実践として会社のトイレ掃除を始めた。最初はいやいやだったが、トイレがきれいになり、自分の心の中がきれいに磨かれていくのを感じた。

・社員が出社する前、5時くらいから一人で朝礼を始めた。そしてモーニングセミナーには毎週参加した。富士研に学んでやる気満々で帰った後、1か月経って全部忘れてしまう人が多くて、そういう人を「ユンケル君」と呼んでいる、と聞いていたので、自分は「絶対にユンケル君にはならんぞ」と決意していた。

・2年前に妻が病気でなくなり、業績も落ちてきたので倫理指導を受けた。妻は見えないけど「ここにおられますよ」と言われ、びっくりした。子供の中にDNAとしてたしかに存在している。妻が生きているときから実践している4つのこと、①目が覚めたら笑顔で起床し、夜は感謝の心で休む、②相手の話を真心から聴く、③笑顔とまなざしをこころがけて挨拶する、④ひとみさん(妻)に感謝し、いつも笑顔で過ごしてもらうようにする、をこれからも続けていこうと思っている。ご清聴ありがとうございました。