【水俣芦北】宍倉渉法人アドバイザーがMS講話「不撓不屈」
熊本県 水俣芦北倫理法人会モーニングセミナー
令和5年3月15日のモーニングセミナーでは、(一社)倫理研究所 法人アドバイザー、熊本県倫理法人会 宍倉渉・相談役((株)インフォミックス代表取締役)が「不撓不屈」をテーマに講話を行いました。税理士として、人間として倫理を学ぶことの大切さを強調されました。以下は講話の抜粋です。
・父は戦前台湾で税務署に勤めていました。戦後帰国して八代で税理士事務所に勤務。昭和26年、税理士登録して八代で開業しようとしたが、反対に遭い、熊本市内の旅館で一部屋からスタートしました。それから72年経過しました。
・私には「企業は、75年続けて本物だ」という持論がある。3代続かないと75年にならない。2年前に息子を迎えて専務として経営を見てもらっている。事務所には4人の税理士がいて、専務には経営で頑張ってもらっている。
・会社は、入社の時に3つの約束を守るという条件で採用を決めている。①7時半出社、②1年間トイレ掃除、③1年間モーニングセミナー参加という3つです。何人もやめていますが、このことをかたくなに守り徹底しています。
・かつて会社で一番売り上げのある30代の社員が不正をしたことがありました。真面目に仕事をしている27~28歳の3人の社員を呼んで、「不正をした社員を辞めさせたいと思うが…」と話したところ、彼らが「任せてください。我々が担当しますから」と言った。1年間モーニングセミナーに通った社員が私を助けてくれた。涙が出るほどうれしかった。私は倫理しかないと思う。
・私はロータリーにも入っている。ロータリーやライオンズに入る前に倫理に入って学ぶべきというのが私の持論です。
・人生は出会いで決まります。自分を高めていないとそのチャンスをつかめないわけです。1000万円を使ってセミナーに参加したという方が時々あるが、毎週同じ場所でコツコツ学んで、人の見ていないところで徳を積むことが大事です。モーニングセミナーは、一番自分を高める場である。仲間がいっぱいいます。一人親方がどんどん入ってくる体制を作っていただければありがたい。
・今日のテーマ「不撓不屈」についてお話します。税理士で栃木県計算センター(TKC)の創業者である故飯塚毅先生は、「脱税の協力をしているとんでもない人」として国税庁が裁判にかけた人である。しかし、飯塚先生は、7年間かけてその裁判に勝った人物です。「不撓不屈」という小説にもなり、映画にもなりました。完全勝利したため損害賠償の請求をすれば1億9千万円ほどになると言われたが、「恨みの子はしょせん恨みである。人生の基調は恩讐を越えたものでなければならぬ」として、飯塚先生は断った。この凄さに感動します。
・「万人幸福の栞」で一番好きなところは、第15条の「信成万事」にある「『士は己を知る人の為に死す』(【史記】)と言った。知るとは信ずることである」です。宍倉所長のために命を投げ出してもいいという社員は、誰もいません(笑)。いませんけれども、日々そういったかたちで接しているのと接していないのでは大きく違うと思う。「目に見えるものは、目に見えないものによって支えられている」…好きな言葉です。社員との距離感をいかに近くに結びつけるかが、私の所長としての役割と思い、そうした気持ちで日々社員と接しています。ご清聴ありがとうございました。この講話文は、講話者の承諾を受けています。