【水俣芦北】松井貞子・法人レクチャラー「経営者の集い」で講話
テーマ「継続は力なり(創立60年余の歩み)」
水俣芦北倫理法人会では、1月18日午後6時半から、「経営者の集い」を開催しました。法人レクチャラー 松井貞子・福岡市南倫理法人会相談役((株)プロップ取締役会長)「継続は力なり(創立60年余の歩み」をテーマに、約50分講話を行いました。以下は、講話の抜粋です。
・1957年、私は20歳で結婚し、主人と主人の父と職人1人と私の4人で印刷業を始めた。主人は印刷会社の営業の仕事をしていたので印刷会社を経営して親を安心させたいという夢を持っていた。
・最初の2年間は大変だった。3年目から、工場を大きくしながら社員も5人、10人と増えてきた。仕事も順調に進んできた。
・1984年、主人は病気で入院した。85年1月、工場が裏の家からの類焼で全焼した。88年3月には、工場が放火に遭った。私は、社員さんのために会社を運営するのに精いっぱいで、憂える暇がなかった。
社員の家族のために頑張る
・主人は、心臓が悪く、入退院を繰り返していた。私が大変そうなのを見て、「会社をやめていいよ」と何度も言っていたが、私は、「私達だけの問題ではない。30人の社員がいて、その家族の問題でもある。そういう人たちのために、私はできるだけ頑張る」と答えていた。
・主人は、心臓病から糖尿病になり、目も見えなくなってきていたのに車を運転して壊したこともあった。木から落下し半身不随になってしまい仕事ができなくなったので、1997年4月、代表取締役に私が就任した。61歳からのスタートでした。
・主人は、社名を自分の松井印刷所という名前ではなく、いい名前に変えるように言ったので、マリックスに改めた。主人は釣りが好きだったので、マリンにちなんで株式会社マリックスとした。
・以前、主人と一緒に見ていた希望の場所に、手頃の物件が見つかり、新社屋に移転することができた。主人の思いが通じて、主人が見守ってくれていたと思った。
M&Aで会社を引き継いでもらう
・中小企業家同友会の方から、倫理法人会を紹介され、2004年8月、福岡県筑紫倫理法人会に入会した。会社で活力朝礼を取り入れ、朝礼コンクールに参加して表彰された。おかげさまで挨拶が素晴らしい会社になった。
・私には娘が二人いるが、二人とも経営は難しいと言ったので、会計士さんと相談して、M&Aで会社を引き継いでもらうところを探した。一度は失敗したが、二度目にとてもいい条件で引き継いでもらうことができた。2016年、不思議なほど会社を評価していただき、社員さんも全員そのまま雇用してもらい、私の担保もぬいてもらうことができ、スムースに引退することができた。
「元気に勝るものはない!」
・81歳になって、福岡市南倫理法人会の会長をさせていただき、現在は相談役を拝命しているが、元気に勝るものはない。元気な間は、毎週モーニングセミナーに通い、役員会にも参加している。10数年休んだことはない。自分の姿を見ながら、皆さんに元気になっていただきたい。
この講話文は、講話者のご承諾をいただいて掲載しています。