【水俣芦北】八代市倫理法人会 濱田鈴ら・女性委員が講話
水俣芦北倫理法人会 令和4年1月12日経営者モーニングセミナー
1月12日(水)のモーニングセミナーは、八代市倫理法人会の濱田鈴ら・女性委員((株)高野クレーン工業 常務取締役)が、「実践で創る未来~離職ゼロを目指して~」をテーマに講話を行いました。保育士として働いておられましたが、父親が病気になったのをきっかけに父の会社に入社して一生懸命働き、苦難に取り組みながら変革してきた体験が、多くの参加者に感動を与えました。以下は、講話の抜粋です。
22歳から25歳まで3年間保育士として従事した後、父の会社に入り事務員としてスタートしました。父親の力になりたくて、そばにいてあげたくて、信頼を得るため言われたことはすべてやろうと頑張って働きました。しかし、うまくいかないことが多く発生しました。うまくいかないのは自分のせい、社員が辞めるのも自分のせいだと自分を責めて我慢している状態でした。家では無表情でつらかったです。
本当に一生懸命しているのに、社員の愚痴や不平不満が多く、人間関係がうまくいかず、毎年2~3人が退職していきました。そのたびに自分を責めて、将来に不安を感じていました。
仕事の優先順位をつけ、時間管理
社員の気持ちがわかりたくて、いろいろな勉強会に参加しました。自分を変えようと思いました。電話受けや自分の仕事でとても忙しかったので、社員と話す余裕がなかったことに気づきました。社員が不安や心配事や悩みがあっても聞いてあげれませんでした。そこで、まず、私がしていた仕事をする社員を採用して、私が本当にやらなければならない仕事をブラッシュアップして仕事の優先順位をつけ、時間管理をするようにしました。
目的や目標を明確化し自分の理想とするものに近づく努力をしました。問題行動を起こし「辞めたい」と言う従業員に対しては、正面から向き合いました。「辞めたい」という本当の意味は何か?この子の価値を全力で伝えよう、皆が大切に思っていて、「会社にはあなたが絶対に必要だ」と真剣に伝えました。すると、本当の気持ちを打ち明けてくれるようになりました。
マイナス思考の社員に対しては、とにかく承認してあげて、仕事がちゃんとできている事実を全力で伝えてあげたら、その後「辞めたい」と言わなくなりました。そして、仕事に対する意欲を見せるようになりました。
社員が物心両面ともに幸せな会社を目指す
私もクレーンの免許を取り、玉掛の資格もとりました。すると社員の気持ちがわかるようになり、いかに神経を使う仕事か理解できました。社員がとても喜んでくれて、私に協力してくれる社員が増えて、社員同士の団結力が強くなっています。公私の相談をしてくる社員も増えています。
私の目指す会社は、社員が物心両面ともに幸せで主体的な働き甲斐を持って働ける会社です。私が考え方を変えて行動を変えたら、自分が変わりました。2020年過ぎてから2年間離職者がゼロになりました。想いが実践となり、実践が成果となり、成果が未来を創ります。数年前には想像もしなかった現在を迎えて感謝しています。ご清聴ありがとうございました。
この講話文は、講話者の承諾をいただいて記載しています。