【水俣芦北】6/16モーニングセミナー
令和3/6/16(水)熊本県 水俣芦北倫理法人会 モーニングセミナー
6月16日、水俣芦北倫理法人会のモーニングセミナーでは、宇城倫理法人会 横田浩一・専任幹事((宗法)粟嶋神社 禰宜)が、「日本人の生活習慣と神道のつながりについて」をテーマに話されました。以下は、講話の要旨です。
- 脱サラして、神主になったいきさつ。
1,熊本へ帰る。(母親の面倒を見る)
※大学で東京に出た時の約束。「50歳になったら熊本へ帰る」
2,前職の神社とのつながり。(住宅メーカーの技術職)
建築業は、神事とのつながりが深い。地鎮祭、上棟際、竣工祭、井戸祓etc
3,神主になるのは、なかなか難しい。(基本、社家でないとなれない)
この神主になるための資格取得のプロセスは、今考えると、倫理の「捨我得全」、「運命自
招」、「信成万事」そのものであった。又、資格を取得したものとしても、就職できる可能
性は低かった。この就職できたことも、上記の3つの言葉の内容どおりであった。
- 日本人の生活習慣と神道のつながり。
・神道の特徴は、教義、経典がない宗教であること。
・神道は、自然の中(海、山、川、etc)にすべて神が宿り、我々に恵みを与えてくれるものであり、その感謝の気持ちを生活の中で実践していく宗教である。自然は敵対するものではなく、共存するもの。四季のあるおだやかな気候風土から生まれた宗教である。
<食す(おす)>神道の基本は、食事というものに大きな部分を持っている。
- 神様に毎日お供えをすること。
- その調理方法
- 下げたお供えの食べ方
これらを昔は、家長が子供たちに家庭で教えていた。日本の四季の行事、祭、儀礼にはすべてこの食事、食べ物が必須である。たとえば正月。床の間、神棚には、鏡もちやお供えをする。正月の年神様は、この鏡もちに宿り、(神人共食)新しい年を皆に与えてくれる。このもちは、その後調理し雑煮となり、皆で神様と同じものをいただき、力を得る。
<予祝(よしゅく)>=あらかじめ祝っておくことによって、望む結果をもたらそうとすること。
(農業)花見は予祝。里に桜の咲くころ、冬の間山におられた田の神様が、桜の花を目かけて
里に下りて来られる。その時に、皆で桜の木の下にお供えをして、田の神様の歓迎会を行う。
お供えは皆で最後にいただき、神人共食となる。この歓迎会は、今年も豊かな実り(豊作)
が約束されたことを、皆で祝う会である。
この後、田植=田祭=神事 早乙女が、早苗を植える。まわりでは男達がおはやしを演
奏し、田植歌を歌う。そして、秋の収穫祭(新嘗祭)により、この予祝が実現する。まさ
に稲作(農業)は、神事。
現代社会において、日本において昔は、普通に行われていた生活習慣が失われつつある。
・食生活、共同体の祭、会社の中での神事。
・人生儀礼(初宮、七五三、厄除、etc)
再度見直し、生活、仕事の中で取り組み、自然=神様に感謝する時間、習慣を取り戻し、本来の日本人にたちかえる必要がある。日本創生につながるものである。
この講話文は、講話者の承諾をいただいて掲載しています。