【水俣芦北】那須耐児・熊本市中央倫理法人会幹事が講話
テーマ:「今のご縁に感謝」
令和7年6月18日(水)の経営者モーニングセミナー(MS)では、熊本市中央倫理法人会の那須耐児・幹事(株式会社アーキウイング 代表取締役)が、「今のご縁に感謝」をテーマに講話を行った。倫理を学ぶ前と学んだあとの変化が大きくて、「人は変われる」ということを教えてくれるモデル的な倫理体験のお話でした。以下は講話の抜粋です。
・1975年7月25日、球磨郡あさぎり町(旧免田町)生まれ。よく聞かれるが、私の「耐児」という名前には意味がある。生まれたとき未熟児で1800グラムだった。産婆さんは、「この子は長くないから…」と言われたが、母は負けず嫌いな性格で「この子を絶対に生かす」と思い、一生懸命育ててくれたらしい。名前の由来を「忍耐強く生きてほしい」と後で聞いた。小さい頃は嫌いな名前だったが、みんなが覚えてくれる名前だとわかり、今では親に感謝している。
・その母は、私が大学時代になくなったが、大学に進学したころに新品のパソコンを買ってくれた。熊本学園大学では、コンピューターに関する授業がありそこに力を入れていたが、当時の私はそれほど興味を持っていなかった。しかし、あまり裕福でもなかった母が苦労して買ってくれたパソコンなので、毎日パソコンをいじっていたらだんだん興味がわいて、大手のコンピューターの会社に就職することができた。そのおかげで今の仕事ができているので、今とても母親に深く感謝している。
・会社では営業職について、熊本でも東京支店でも、とても成績が良かった。今思うと頭(ず)に乗っていた。倫理とは程遠い生活であったが、まったく気づかないで生活していた。私は倫理を学んだおかげで性格が変わった。人は変われるものだと実感している。
・2017年11月、熊本市中央倫理法人会に入会した。当時ちょうど熊本県倫理法人会の岩永研一・相談役(㈱岩永組会長)が84歳の頃車の免許を返納されたばかりで、毎週のMSに参加していただくために私が送り迎えをすることなった。岩永組さんは、私の会社の10年来のお客様だったが、会社のとても偉い方で当時の私がお会いできる方ではなかった。その方が私の車の助手席に乗られて、毎週送り迎えをさせていただいた。車に乗るたびに「有難うございます」と声をかけてくださり、気を配ってくださる方だった。そういう姿勢を学ばせていただき、自分も倫理法人会の学びを続けて行こうと思った。
・入会してすぐに岩永相談役の講話を聴いた。そのときは「先約優先」のお話だった。予定が重なった場合には、最初の予定を優先するという学びである。私はサラリーマン時代に後から入った予定を優先して大失敗した経験を思い出し、この倫理は正しいと確信した。
・そして現在、「ありがとう」の実践をしている。「ありがとうございます」という言葉はとても大事だと思っている。システム開発やWEBの仕事をしていると、お客様からクレームがよくある。お客様から怒られたら、以前はいろいろと理由を説明していたが、今ではまず謝罪する。そして「不具合(バグ)を発見してくれてありがとうございます。連絡していただいて助かりました」と感謝の言葉を述べる。すると、あとでお客様から感謝の言葉をいただいたり、別のお客様を紹介してもらったりすることがある。流れが変わってくる。こちらが感謝する気持ちがあったら相手の方の気持ちが変わっていく。
・このようなちょっとしたことの実践を積み重ねていくことが、仕事にいかされていく。倫理はご利益ではない。「トイレ掃除をしたから、売り上げが上がった」というようなものではない。実践をした結果、お客様の信頼を得て、また家族や社員から信頼を得て仕事がやりやすくなるものである。こうしたことが倫理の実践だと思っている。いろいろなご縁を感じながら日々感謝しています。ご清聴ありがとうございました。
この講話文は、講話者の承諾をいただいて掲載しています。