熊本県倫理法人会

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3月21

【水俣芦北】酒井諭子・菊池倫理法人会幹事がMS講話

テーマ:「ハガキの実践で過去の景色が変わった瞬間」

令和7319日(水)の経営者モーニングセミナー(MS)では、菊池倫理法人会の酒井諭子(ゆるMoonオーナー)が「ハガキの実践で過去の景色が変わった瞬間」をテーマに講話を行いました。涙なしでは聞けないドラマのような講話にとても感動しました。以下は講話の抜粋です。

1973(昭和48)年7月11日、埼玉県出身。平成5年、スイス飲食店勤務。9年、日本交通公社勤務を経て社会福祉法人・老人保健施設・訪問介護事業所などを歴任。結婚を機に福岡へ転居し、22年から熊本在住。令和4年8月、トータルボディケアサロン「ゆるMoon」を起業、現在に至る。

・倫理法人会との出会いは、令和5年10月。朝から初めてMSに参加したときに、明るく元気な声で大歓迎されたことに圧倒された。とても居心地の良い場所だと思った。そして、ここに来れば多くの人に出会えると思った。講話では、失敗談など自分のことをさらけ出して話されたことに感銘を受けて、すぐに入会した。

・毎週MSに通うようになり、苦手だった早起きができるようになった。今では早起きできている自分が誇らしい。3か月後には役職者のMS朝礼に参加するようになった。壁を一つ乗り越えるごとに楽しくなってきた。倫理法人会には、本当に行動力のあるすばらしい先輩がいっぱいおられるので、とても感謝している。

・私の父は短気で、私の人格形成に大きな影響を与えた。幼少期のアルバムを見るのが嫌いなのは、父親のことが思い出されるから。私はほとんど笑っている写真がない。ある日父が母を殴っているところを見た。夫婦の会話も少なく仲が良いと思えなかった。心の中で父に反発していた。

・私は、この家から遠く離れた所に行く決意を固めて、高校卒業後ホテルの専門学校に入った。アルバイトをして父とは会わずにすむようにスケジュールしていた。卒業後はスイスに渡り、父親と離れた社会人生活がスタートした。スイスでは勤務先から住居が与えられて、自由に生きていけると思っていた。

・ところが働いていた店のオーナーと衝突するようになった。オーナーが激怒し、私は怒られるとへこむようになって、自暴自棄になり悔しくてお酒をあびるように飲んだ。そのようにしか自分の感情を発散することができなかった。スイスで1年半過ごしたが、父のもとを離れても幸せになれないという結果に終わった。

・帰国してからは東京での一人暮らし、満員電車で通勤してそれまでと違うデスクワークで、こなしきれない仕事量を与えられて、毎日がパニックだった。1年くらい経過して涙がポロポロ流れるようになった。感情の整理がつかないまま実家に戻ることになった。家で引きこもりになり、暗闇の中で泣いていた。

・弱い人間は何でも他人のせいにするが、自分は父親のせいで幸せになれないのだと思い、母親に怒りの感情をぶつけた。母は、「ごめんね」と謝り、ただ私を抱きしめてくれた。母のおかげもあり、私は社会復帰をすることができた。そして2年後に現在の夫に出会い結婚した。

・父のことは忘れるように努めていたが、倫理法人会に入会して倫理指導を受けたとき、「お父さんにハガキの実践をしなさい」と言われた。私は仕方なしに振り絞って考え、「お父さんがお母さんと出会ってくれたから、私が生まれた。ありがとう」と書いて送った。始めは心にもないことを書いていたが、続けていくうちに「心からありがとう」と言えるようになっていった。

・父親からハガキの返事があり、「諭子(さとこ)にとって初めての初詣に行ったとき、帰りは『もう歩けない』と言い出して、しばらくおぶって行ったことを思い出しました」と書いているのを読んだとき、過去の景色が一瞬にして変わってしまった。私は父の背中で安心して眠ったような記憶が甦ってきた。最近アルバムを開いたとき、かわいくなかった私がかわいく見えた。父と母から愛されている子供に見えてきた。見えるものの景色がどんどん変わっている。あんなに怒りんぼうだった父が80歳代まで生かされているのは、意味がある。もしかすると、父が生きているうちに私が「ありがとう」を伝えられるように、神様が父を生かしてくれているのではないか。

・倫理法人会と出会い、倫理指導を受けハガキの実践をしたおかげで過去の景色が変わってきた。父へのわだかまりが消えて、感謝の気持ちが溢れている。倫理は奇跡を起こす、本当だと思う。ご清聴ありがとうございました。

この講話文は、講話者の承諾をいただいて掲載しています。