【水俣芦北】大橋武司・熊本県朝礼委員長がMS講話
テーマ:「活力朝礼から育む心の経営」
令和6年10月9日(水)の経営者モーニングセミナー(MS)では、熊本県倫理法人会の大橋武司・朝礼委員長(法人レクチャラー、㈱あおい警備保障 代表取締役)が、「活力朝礼から育む心の経営」をテーマに講話を行いました。倫理経営を取り入れることで、従業員の数が10数名から50人以上に増加し、売り上げも大きく発展したという事業体験に感動しました。以下は講話の抜粋です。
・昭和55年8月6日生まれの44歳。15年前に今の会社を独立して代表になった。前職で勤めていた同じ名前の警備会社は、当時の民主党政権の方針で公共工事が少なくなり「警備部門から撤退する。やるなら自分でやるように」と言われた。
・同じ名前で独立したことで苦難が来た。「別の会社であっても会社名が同じであれば負債を返済しないと新たな取引ができない」と言われた。倫理法人会の学びでは、「お金がないときほど、気持ちよく支払いなさい」と言われたので、取引先の支払いを優先して、従業員の皆さんには給料を3か月ほど待っていただいた。
・それと同時に、お客様である建設会社などに勇気を出して翌月払いの支払いをお願いして回った。ほとんどの取引先が翌々月払いだった。警備会社の場合、人件費がほとんどなので理由を説明して支払いを早めていただいた。
・今では、当社もすぐに支払うようにしている。請求書が届いたら1週間以内に気持ちよく支払う。倫理経営の肝だと言える。そういうことを理解していただくお客様と出会う。最近は、気持ちよく働かせていただく取引先が増えてきた。
・もう一つ倫理で学んだことは「先約優先」。警備の仕事は、お客様から突然依頼がくる場合が多い。「あした〇名警備をお願いします」と取引先から頼まれたら、断り切れなかった。取引がなくなるのではないかと恐れていた。そして、休みになっていた従業員に突然出勤をお願いしていた。従業員も「もう我慢できない」と言って退職していった。そうした中で、「先約優先」を習慣づけると後から仕事の依頼が来ても断れるようになった。従業員との約束も守れるようになった。
・大津正和・法人スーパーバイザーの会社のお話を聞いた。以前は、人がなかなか定着しない会社だった。社員が挨拶もしないというクレームを受けたりしていたが、「職場の教養」を使った活力朝礼を導入してから良くなったという。
・当社でも活力朝礼を取り入れたが、反発して辞めていく人もいたので、活力朝礼を何のためにやるかていねいに説明した。動作を合わせて気持ちがそろう。返事を合わせることで気持ちが一つになる。背筋を伸ばしたり、動作を合わせることは、毎日やるから身につくと言える。「職場の教養」を使うことで、いろいろなテーマにそって自分の思いを伝えることができる。発信する訓練になる。輪読したり感想を述べることで口下手な人がだんだん慣れてくる。現在は、気持ちよくやってくれている。「職場の教養」を使わないともったいないと思う。
・求職者が求めるものは、給料や福利厚生もあるが、人間関係とか社長の考え方である。若い人はSNSなどでウラの情報を集めている。社員に気持ちよく働いていただくために自分の思いを伝える。社員のプライベートにも関心を持つ。対話をして理解することで、人はついてくる。
・今や利益第一主義から、倫理観を求められる時代になった。ようやく時代が倫理に追いついてきた、と言える。利益はもちろん大事であるが、コンプライアンスを守り、社会保険や有給休暇を社員に与えることは重要だと思う。こうした情報が広がるのは早い。私は、創業の時から倫理を学んだおかげで今があると感謝している。ご清聴ありがとうございました。
この講話文は、講話者の承諾をいただいて掲載しています。