【 人の役に立つ仕事をする 】熊本市南 経営者モーニングセミナー
講話者:宇土市倫理法人会 増田京子 専任幹事
テーマ:「信頼」
2022年4月19日(火)、第456回 経営者モーニングセミナーが開催されました。
初めて誰かのために頑張ろうと思った
東京で生まれて、両親の仕事の関係で熊本へ。祖父が趣味で始めた会社がBMWの正規ディーラーになり、婿養子の父が跡を継いだ。今は自分の家系はいないが、今でも続いている会社。おかげで何不自由なく生活できていたので、ありがたいと思っている。学生時代は水泳部のマネージャーをしていた。先輩が引退するので後釜探しで白羽の矢が立ち、何も考えずに入部。監督はオリンピック選手も育てたことがあるような実績のある方で、とても厳しかった。体重管理がとても厳しく、記録を付けるのが私の係。ある日、先輩が体重管理がうまくいかずに記録をごまかして欲しいと言われ、加担した。すると、他数名の選手にも同じことを言われて記録を改ざんしていた。すると、突然監督自身が体重を量ると言い出し不正記録がバレた。選手はもちろん、安請け合いした私もかなり怒られた。それから、コーチや先輩から体重管理の意味を教えてもらって、選手のタイムを伸ばすためであること、監督が選手のために様々なことを考えていることを知り、初めてこの監督のために頑張ろうという気持ちになった。
人の話をよく聞く
東京の短大を出て、東京で就職活動をしている最中、父から肥後銀行に行けと呼び戻された。支店の窓口も経験したが、自分には合わないと思い2年で退職。辞める時は親と大喧嘩した。今思えば一番の反抗期だったと思う。それから職を転々とし、最後に行きついたのが同級生から誘われた保険会社。最初は断れることばかりで、ひどい時は給料が8万円の時もあった。しかし、先輩たちを見てみると、長く勤めている方が契約を取っているので、時間がかかるんだと思い、長く勤めることを決めた。そして、先輩からの助言は「相手の話をよく聞きなさい、聞くことに専念しなさい」とのことだった。やっと話を聞けるようになったので、今度は提案できるようになり、結果がついてきた。独立して5年目。私は時間がかかる営業。今月あと1件欲しいと思っても、自分の都合で契約を取りにいかない、信頼第一のスタンスでやっている。今では多くのお客様から信頼され、売上5倍、増資した。コロナでお客様と直接会えなくなり、AIに変わる仕事だとか言われているが、私たち保険の代理店はお客様のために動くので、保険会社とお客様をつながないといけないと思っており、なくしてはいけない仕事だと思っている。
父と母から別々に教えてもらった同じ言葉
社長の娘で何不自由なく育ったと言われることが嫌いだった。同級生は、経営者の子どもが多かったが、ある酒造さんの娘が「自分の親は会社が厳しい状態だが、一生懸命社員を守ろうと日々奮闘している」という話を聞いて、両親のことを見直すキッカケをもらった。感謝している。就職してからしばらく経って、両親が離婚すると言い出した。私も兄も社会人だったので両親の意思を尊重したが、会社をどうするかだけが気になった。父が懇意にしていた会社の経営者さんが買ってくれるとのこと。そのまま父が経営し、売上報告をしていた。その時、別々でではあるが父からも母からも「人の役に立つ仕事をしなさい」と言われ、やっぱり夫婦なんだなと思った。父とは一切連絡を取っていない時期があり、今では悪いと思っているが、父が65歳で引退するときに、社員60名から退職祝いをしてもらっている集合写真が送られてきた。父が慕われている姿を見て、凄い人だったんだなと思った。
会長と心を合わせる
現宇土市倫理法人会の河副会長が理事長していた時期に青年会議所に専務理事として所属していた。地域のためになることを理事長がビジョンとして示し、委員会が実行部隊となって事業を展開する団体。仕事が終わって会議をしてご飯を食べに行く。とにかく忙しかったが身になった。倫理法人会のキッカケは、宇土市を立ち上げるにあたり、事務局をシェアさせて欲しいと前熊本県会長の山本氏から依頼されたことが始まり。経費が半分になるからと快諾したが、河副理事長が宇土市倫理法人会の会長を受けたことで、私に専任幹事の依頼が来た。受けたくなかったけど、受けた。青年会議所でやっていた専務理事という役は、会をまとめる役。理事長とメンバーの板挟みになったり、大変だったが、再出発の気持ちで挑んだ。河副会長とは同級生なので、言いたいことは言うが最後は立てることを心掛けていた。今ではニコニコしている河副会長だが、青年会議所時代は鬼の形相だったし、よく言い合いもしていた。倫理に入って、「会長と心を合わせる」という言葉を聞き、実践すると上手くいくようになった。
親を大切にする
宇土市倫理法人会の設立式典の時に書いた経過報告を原文ままでお持ちしました。ありのままを書いたので多少ふざけたことも書いたが、研究所の方から素晴らしい、感動したと褒められ、そのまま読むことになった。栞を読んでいくと、夫婦対鏡とある。両親も倫理を学んでいたら離婚しなかったのかなと思う。13条には「親を大切にしない子どもは大業を成し遂げることはできない」(原文から省略しています)と書いてある。とても心に響いた。両親から人の役に立ちなさいと言われたので、一生守り続けていこうと思う。家のことも何もやってなかったので、小さなことからだが、ゴミ出しを始めた。栞に書いてあることを当たり前に実践できるようになったら、人生が変わるのかなと思っている。これからも人の役に立つ仕事をしていきたい。
会長挨拶、会社を引き継いでから明日の準備を大切にしている。明日が待ち遠しい前日の夜にすることで、一日の流れが変わる。心持ちを楽しくすることはとても重要だと思うとのこと。
会員スピーチは岡部幹事。実家の畳屋を家族で喧嘩しながらやってます。倫理法人会で色々な話を聞き、実践していきたいと思い、遅刻がちだが継続して参加しようと思っている。
本日は、29社32名の方にご参加いただきました。
また、Zoomでは2名のご参加でした、誠にありがとうございます。
以上、熊本市南倫理法人会 広報委員 宮村陶太(有限会社CAM建築設計事務所)がお送りいたしました。
また来週、サイナラ~。