【熊本市南】経営者モーニングセミナー 博多倫理法人会 梶原 博司 相談役
見栄やプライドを捨てて窮地を脱した
2021年11月9日(火)、第436回 経営者モーニングセミナーが開催されました。講話者は、博多倫理法人会 梶原博司 相談役より、「苦難の中の倫理」というテーマでご講話いただきました。
資金繰りで走る前に営業で走れ
経営者は月に3回苦しい日がある。給料日、手形決済日、月末の現金支払日。資金繰りが順調な時はいいけれども、苦しい時の頭の中はお金のことばっかり。経営者が資金繰りのことばかり考えていると、会社は前進しない。資金繰りは前向きな仕事では無く後ろ向きの仕事である。後継者である息子には、「資金繰りで走る前に営業で走れ」と言っている。
窮すれば通ず
倒産間際は金策のことばかり考え、気持ちが追いついていかなくなり、暗くなる。なんとかこの苦しみから逃れたいと思う。経営が息詰まり、自ら命を絶つ人の気持ちもよく理解できる。しかし、窮すれば通ず。ある時、パッと「もういいや」と思った。社員さんは次の就職先などを探すなどして、ゼロからでもやり直そうと、気持ちが180度変わった。そうすると、今までボーッとしていた頭からどんどんアイディアが浮かんでくる。銀行に行って払えないことを相談したり、支払いを待ってくれと取引業者にお願いしてみたり。ボロクソに言う人、協力しますと言う人様々いた。しかし、今思えば、見栄やプライドを捨てたことで乗り切れたと思う。
社員の顔の後ろに社員の家族を思い浮かべる
先代社長の指示で2回、自分が社長の時に2回、計4回のリストラを行った。ある社員にリストラを告げた時、「私はこの会社が大好きでした。定年まで勤めあげるつもりだった。」と言われショックを受けた。リストラしたことを後悔した。社員の前で「私は今後リストラはしない」と宣言した。「安心して働いて下さい」と伝えた。どうしてもリストラせざる得ない時は、取引先などを回り雇ってもらった。後日、雇ってもらった会社から、「とても良い社員を紹介していただきありがとうございます」とお礼を言われた。少し後悔した。経営理念にも従業員の幸福を入れている。雇うということは、社員の人生を請け負うということ。
このクソババア!
富士高原研修所での経営者セミナーで「恩の遡源」を受講した際、思い浮かんできたのは、先代社長(叔母)。心から浮かんできた言葉は、「このクソババア!こんなに苦労しているのはあんたのせいだ!」。一方、自分の心の中では、自分も同じことしてるやんという思いもあり、心の中ではあるけれども、恨みはどこかで吐かなければならないと感じた。とても心が軽くなった。
経営者は褒められない
1回や2回の苦難は耐えられるが、何度も苦難に直面すると心が折れそうになる。倫理指導で「なんでこんな苦しい思いをずっとしないといけないのか」と思いのたけをぶつけた。よく頑張ったねと褒められ、肩の荷が下りた感覚があった。理解してくれる人がいるだけで、こんなにも違うものかと感じた。月に1回墓参りを進められ、納骨堂に行き、10分ぐらい手を合わせてお札を見たら涙が流れた。ありがとうやごめんなさいを繰り返し30分ぐらい語り掛けた。先祖とつながった気持ちになれた。
振り返ると今まで超えてきた山が見える
今まで散々苦労してきた。この山を越えたら平原が待っていると思って取り組むが、また山がある。しかし、今までもどうにかなったから今からも良くなる。これからもできるという自信と、振り返ると今まで超えてきた山があり、気持ちも前向きになり、全てうまくいくようになった。社長が変われば会社が良くなる。気持ちの持ちよう、自己憎悪はNG。これからも社員と共に頑張って行く。
欠席の高見会長に代わり、堂原副会長の挨拶。だいたい第一印象で人となりがわかるが、見えない心を鍛える、それが倫理とのこと。
会員スピーチは大野副専任幹事。前回の講話より、まず自分の気持ちを決めて行動する、経験を活かしたおもてなしの実践をとの決意表明でした。
本日は、26社27名のご参加をいただきました。朝起きるのが辛くなってきた季節。皆元気です。
今週はTAKAYOSHI!
今回は岡部幹事に変わり、村上幹事をご紹介。Zoomホストのお役。熊本市南のイケメン一級建築士です。
以上、熊本市南倫理法人会 広報委員 宮村陶太(有限会社CAM建築設計事務所)がお送りしました。
また来週、サイナラ~。