【水俣芦北】4月21日モーニングセミナー
令和3/4/21(水)熊本県 水俣芦北倫理法人会 モーニングセミナー
4月21日、水俣芦北倫理法人会のモーニングセミナーでは、水俣芦北倫理法人会 佐藤圭吾・会員(ツアーステージ芦北デスク代表)が、「あっという間の2020 コロナと熊本県南部災害」をテーマに話されました。
昨年7月4日午前5時ごろ、お隣に住んでいる私の父から突然電話があり、「ベッドまで水が来ているので、助けに来てくれ!」と言われてびっくりしました。1階に下りて行ったら、水に浸かっていました。学生時代に使っていたサーフボードで父を乗せてきて、我が家の2階に避難させました。
我が家は、床上70cmくらいの浸水でしたが、隣近所は1m~2mの高さまで水がきて、平屋の家は浸かっている状態でした。近くにカヤックを持っている友人のことを思い出して、すぐに連絡して人助けをお願いしてみました。その友人の家も大変な被害を被っている状態でしたが、「チャレンジしてみます」という回答でした。20~30分してからその友人が来て、周辺を回って10名以上の方々を助けてくれました。見えないところで人命救助していただき、感謝の気持ちでいっぱいです。
フェイスブックに写真をアップしたことにより、5社の報道関係者から取材を受けました。また、近くに住むS社の会社の方は社長命令でその日から毎日会社を休んでボランティアをされました。それだけでなく、1週間その会社から15~16名の方が来られて片付けを手伝ったり、炊き出しをしてお弁当を配ったりして下さいました。自分は、地区の公民館長をしていたので、とても感謝しています。
仕事の関係やフットパスの知人があちこちから連絡をくださいました。車3台共にダメになり困っていた時に、その日から軽トラックを貸していただき助けられました。家の修復も倫理法人会の会員さんにすぐにしていただきました。この時は、人と人との結びつきがいかに大切かを実感しました。また、熊本地震を経験された熊本近郊の方は、災害時に何が必要かを分かっておられ、物資を運んだり、その行動の速さからたくさんのことを学ばされました。
災害前に90世帯あった私の地区も、今では60世帯位に減りました。30世帯位は他地区に行かれることになり残念です。
本当は、オリンピックのある2020年は、私の仕事である旅行業界にとってはいい年でした。ところが、昨年2月上京した時は、マスクを買うためドラッグストアに長い行列ができていてびっくりしました。また2月22日ごろ、韓国の釜山に行ったら「今コロナ患者が2名出た」と外国人のスマホに一斉に連絡があり、その人たちの行動履歴が明らかになったり、対応の速さに驚きました。
現在、海外旅行はきびしい状態です。仕事がほぼゼロ。そうした中で何かできないだろうかと考えています。星野リゾートの社長も言われていますが、視点を見直すことも必要ではないか。遠くに行かなくても近くに行く。観光地を回るのではなく、自然と触れあう、地元の人たちと触れ合う。地元の食材を食べる。方向を変えながら、航空関係の会社と旅行業協会と組んで新しい旅行商品を開発しようと考えています。
肥薩おれんじ鉄道を使って、水俣・芦北地域に来ていただこうと思います。地元の方と協力して、フットパスで回るコースを作って、圏外から地元に呼ぶようなかたちで仕事を始めようと準備しています。ご清聴ありがとうございました。
この講話文は、講話者の承諾をいただいて掲載しています。