3月12
「倫理をやる理由」北里隆明・専任幹事(熊本市南)が講話
令和3/3/10(水)熊本県 水俣芦北倫理法人会 モーニングセミナー
3月10日、水俣芦北倫理法人会のモーニングセミナーでは、熊本市南倫理法人会 北里隆明・専任幹事(マツダトータルソリューションズ㈱ 専務取締役)が、「今僕が倫理をやる理由」をテーマに話されました。以下は、講話の要旨です。
僕の倫理体験は父との実践です。その事についてお話します。 僕は昭和53年、アメリカのボストン生まれです。父がハーバード大学のロースクールにいる時に、僕が生まれました。父親の経歴が凄くて、いつも父と僕が比較されるので、子供心にイヤでした。
父は仕事の鬼でした。朝から晩まで仕事や接待をする人で、家にはほとんどいませんでした。帰宅したら、母親と壮絶なケンカをしていました。母は、話を聞いてほしいのですが、父親は忙しいので、どうにかしたくて母にアドバイスするのです。しかし、いつもケンカになっていたので、子供心にイヤでした。
このままいくだろうと思っていましたが、僕も結婚して、子供が生まれて、父親の気持ちも少しずつわかってきました。7年前に父が心筋梗塞で倒れたのをきっかけに熊本に帰ってきました。それまでは、帰りたくない、父に会いたくないと思っていました。しかし、弱っている父を初めて見て、決心しました。妻にお願いして、単身赴任で熊本に帰り、両親と同居することになりました。
困ったことは、父と母のケンカでした。以前と変わっていなかったです。僕が間に入っても、収まる状況ではありませんでした。昔から父は、僕に対して「お前の今日の活動は?明日の予定は? 1週間後の予定は? 3週間後の予定は? 1年後のビジョンは?」と聞いてくるような父でした。私は、36歳になっていましたが、その時も以前と変わっていませんでした。
僕は、そうした時に倫理を学び始めました。倫理法人会の方は、僕の話を温かく聞いてくださいました。「倫理指導」を受けるように勧められて、受けることにしました。すると、「妻と一緒に住みなさい」「もっと自分からお父さんに歩み寄りなさい。毎朝、自分からお父さんの部屋をノックして、『お早うございます。今日も一日よろしくお願いします。』と言いなさい」と指導を受けました。
毎日続けましたが、環境はそんなに簡単には変わりませんでした。再度倫理指導を受けました。「挨拶にプラスして握手を求めましょう」と言われ、毎朝やっていたら、父の小言がなくなりました。これはいいぞと思いました。最後の一押しは、誰かが言ってくれたことですが、「次は、ハグでしょ!」と。僕は、「やります!」と。死にそうなくらい、心臓がなっていました。恥ずかしい気持ちを抑えて、とにかくやりました。
毎朝の挨拶、握手、ハグを続けて実践して、半年ぐらい経過したころに変化がありました。両親のケンカが止まりました。本当の話です。「お前とは口を利かない!」というような会話はなくなり、笑い声が聞けるようになりました。一度も聞いたことのないような会話、安心して聞けるような会話が聞けるようになりました。毎朝の実践が自分の中で日常化した時に、変化が現れました。倫理の実践は凄い!と思いました。
こうした体験は、父が倫理を学んでいたからできたことです。父が僕の行為を拒絶していたり、母が止めていたら、できなかったことなので、僕は恵まれていると思います。 両親に感謝するしかないです。 ご清聴ありがとうございました。
この講話は、講話者の承諾をいただいて掲載しています。